金属床のゆる~い話
【医院ブログ】2021年11月9日
今回も技工士さんのおかげで良い金属床の入れ歯が出来ました。
金属床とは、入れ歯の主要部分が金属で作られているという意味です。
金属床の長所は色々ありますが、1番の長所は入れ歯の設計に縛りが無いことだと私は思います。
あまり知られていないですが、保険の入れ歯にはバネの形、材料など設計に関して細かい制約があります。
もちろん、保険の入れ歯でも患者さんが快適に使えるように知恵を絞るのですが、限界はあります。
「本当はこういう設計の方が良いのにな」と思っても作れないのは、結構ストレスを感じるものです。
そんな訳で、たまに患者さんから金属床の入れ歯をお願いされると、歯科医と技工士の血がたぎります。
例えるなら、ドラゴンボールのピッコロさんが、強敵と対峙した時、普段から修行用に身に付けている重い帽子やマントを脱ぎ捨てて
「フッ、どうやらこの重りを外して、真の戦闘力を見せる時が来たようだな」
みたいな感じですか(笑)
話が逸れましたが、写真の入れ歯は、バネが優しく歯を包み込むように技工士さんの工夫が詰め込まれています。患者さんに長く使っていただけることを願っています。