子どもの虫歯は油断できない
【医院ブログ】2024年1月4日
子供の虫歯は一見、経過観察で良さそうな小さな虫歯でも、レントゲンを撮影すると歯の内部で虫歯が広がっていることがあります。この写真は13歳のお子さんの歯ですが、どこに虫歯があるかわかりますか?
正解は第二小臼歯の咬合面。黄色い丸で囲んだ部分にある黒い点です。
レントゲンで確認すると、黄色い丸で囲んだ部分が黒くなっていることがわかります。
このように歯の溝にできた虫歯を”小窩裂溝う蝕”と言います。
このタイプの虫歯は歯の表層のエナメル質で留まっていて経過観察で済むことも多いのですが、時々、この症例のように象牙質へ深く進行してしまうことがあります。特に子供の幼弱な永久歯は大人の歯と違い虫歯の進行が早いのが特徴です。
う蝕検知液を使いながら丁寧に虫歯を取り除くと下の写真のようになりました。
歯をなるべく保存するために間口を狭くして治療しているので、実際の穴(窩洞)は写真よりも中でもう少し広がっています。
歯の神経の処置は必要なかったものの中等度の虫歯だったことがわかります。
虫歯を取った後は、コンポジットレジンという材料で、窩洞を埋めて治療は終了です。
子供の虫歯は進行が速いので定期的な健診をお勧めします。