抜歯と言われた犬歯を残せた話
【オレが見たかった青空】2026年9月20日
85歳の男性患者さん
左上のブリッジ(③4⑤)の支えとなっていた犬歯が虫歯になり、歯の根元から折れてしまいました。他院では「抜歯してインプラント」と説明を受けたそうですが、「年齢的にもインプラント以外の方法はありませんか?」ということで当院を受診されました。


虫歯を取っていくと、写真のように歯の頭の部分が無くなってしまいました。
この状態ではブリッジを支える歯質がなく、多くの場合は抜歯になります。
しかし今回は、歯を支える骨がしっかり残っており、犬歯の歯根も十分に長かったため、最初から「歯を残す」ことを目標に治療を進めました。

ブリッジのダミーを外すと、その下の粘膜は真っ赤に炎症を起こしていました。このくらいの炎症なら2週間ほどで綺麗に治ります。粘膜が治るのを待つ間に犬歯の根管治療を済ませます。その後、歯冠長延長術を行いました。歯茎と周りの骨を少し整えて、埋もれていた歯根を外へ出してあげます。

上の写真は歯根に金属の土台を立て支台歯が完成したところですが、術前と比べブリッジを支えられる十分な歯質が確保できました。

あとは新しいブリッジを装着して、治療は終了です。
すべての歯が残せるわけではありませんが、歯を支える骨や歯根の状態が良ければ、「抜歯しかない」と言われた歯でも保存できることがあります。


